適応障害日記 第一話 :地獄

Financial

アメリカから帰国して二ヶ月目…

少し慣れた久しぶりの電車通勤だが、それでもまだ数えられるほどの回数しか電車には乗っていない…
帰国間もなく緊急事態宣言に入り出勤制限により帰国しても出勤は限られていた…

自分はそれまでアメリカに駐在していてずっとリモートワークだったので慣れたもんだった…
ただやっぱり新しい環境… 新しい職場仲間… リモートワークで慣れるのは流石の長年勤めている職場でも結構大変だった….

電車から降り、通勤路を歩いている…
昨日は色々と考えることが多く寝れず眠たい目を擦りながら今日何をしないといけないのか考えながらとぼとぼ歩く、
最近は仕事以外のことを考えることがないというか暇がない…

そんなこんなであっという間に職場へ到着
アメリカで唯一身について良かったと思った朝活は日本でも継続できている… 100人以上従業員がいるフロアでも2・3番目に到着…

アメリカは早く出勤すればその分フレックスで早く帰宅できる場合もあるが、
日本は違った… 一番初めに出勤して最終退出者になるのもザラだった…
それでも終わらない日は帰宅後に仕事も持ち帰る… それが常習化していて周りも同じように仕事をしている人が多かった…
分かってはいたけどそれでも辛い現実…

そんなこんなで今日は早く帰れるのかどうか不安になりながらパソコンを開けて1日の仕事の内容を考えながら早速業務を開始…
やらないといけないことが山積みだった…

アメリカではそれまで流れがゆったりだったのに対して日本での仕事は分刻み… 休む間もなくいろんなことが降り注いできた…
数週間前に急な昇進が決まったのも束の間… まさかの別部署とのマネジメントを兼務することになった…
それまで帰国してから抱えていた仕事もまだおぼつかないのに新しい仕事がどんどんと与えられる…
加えて新しいマネジメントの業務引き継ぎも未だになく… 聞ける余地もなかった…

周りはアメリカで経験してるから大丈夫だろうという空気感で物事が進んでおり、とても聞ける空気感ではなかった…
聞けば良いのに… 変なプライドが邪魔をする… 自分はアメリカで経験したからこれぐらい大丈夫だと…

日本の組織はアメリカと違い上司が何人もいることを最近すごい実感している…
駐在前はそんなこともあまり感じてなかったがアメリカの組織を経験してその歴然の違いに戸惑いをまだ隠せない…
今日の午前中もいろんな上司にいろんなことを言われ、まだ午前10時だが既にあっぷ…あっぷ… 今日も定時に帰れそうにない…

そんなこんなで何とか午前中を乗り切り昼ご飯を食べる… 嫁さんが作ってくれた弁当は元気がつくようにとテリヤキチキン!!これは大好物!!
が、全くご飯が喉を通らない… 結局一口食べて弁当箱を閉じる… 一緒に食べてた後輩が「大丈夫ですか?」と声を掛けてくれる
「ごめん!!ごめん!!大丈夫やで〜 ちょっと食欲が最近なくて」と一言返すのが精一杯…

昼休みも終わり業務に戻り昼からは会議だらけ… これもまた日本特有なのかと思ってしまう…
そんな一発目の会議で色々と問い合わせを受けるが全く頭が回らない… 答えらない…もう失望感しかなかった…
それでも1個目の会議が終わり次の会議へ、その会議は司会進行があり何とか切り抜けたがそこでも宿題が増えた…

その時だ… 何かプツンと音がしたような気がした…
その後、頭が真っ白になり… 何も考えられなくなった… こんなことは初めてでどうしようか本当に焦った…
幸い倒れることもなく意識はあったのでちょっと席を立って外の風にあたりに行く…
自分は息抜きの散歩ぐらいに思っていたが、それが長く.. 暗く… 苦しい日々の始まりとはその時は全く考えもしなかった…

続く…

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